Review | ネオアコ、ギターポップ レビュー01



Gentle Tuesday / What My Sister Wants
gentle tuesday

バンド名からレーベル名まで確信犯な要素が強くて、その時点で好き嫌いが分かれますよね。これはたぶん3rdシングル。編集盤LPに唯一A/B面ともに収録されていて、アルバムを持ってると実は買う必要がないです。緩やかな「パパパ」コーラスのLP未収録1stシングルが内容は一番ですが、ジャケはこれが好きです。6枚あるシングルのどれもが素晴らしいジャケット。ヘボ路線が好きな人にはお勧めです。内容が気に入らなければ飾り用ってことで…

20021214

Frazier Chorus / Sloppy Heart
frazier chorus

ブライトンのエレポップグループ。 Lightning SeedsとSaint Etienneを足したようなドリーミィーポップ。基本的には暗めで、そこがまた4ADレーベルらしい。フルートとして参加していたKateはCreation、現PoptonesのオーナーAlan Mcgeeの奥さんです。ジャケットの雰囲気がBiff Bang Pow!と似てるのは、気のせいでしょうか?

B1. Typical
20021211

French Impressionists / A Selection of Songs
french impressionists

久々に東京でも雪が降りました。寒いとこんな都会でも空気が澄んだ感じがして、冬が好きです。小粋なピアノとパーカッションに載せて歌われるハイトーンの女の子ヴォーカル。ジャジーだけど、あくまで可愛らしくて、みずみずしいバンド。Crepusculeの国内版レコードにはそれぞれキャッチフレーズが付いて、彼女たちのそれは「キ・ラ・メ・ク・感・性…」。でも本当にそんな雰囲気。同レーベルのバンド群は陽の力が弱くて、やはり冬が似合うと思います。

20021209

Felt / Let the Snakes Crinkle Their Heads to Death
felt

最も思い入れの強いバンドの1つ。10年かけてCherryred、Creation、Elと渡り歩く過程でさまざまな音楽的変化をみせましたが、その全てを溺愛しています。彼らの最高傑作はラスト作だと思ってますが、今回はなぜかこれを選んでみました。再発が多い作品で、ジャケットが違うだけの理由で5枚持ってます。そんなことを繰り返してるうちに彼らのアルバムだけで既に50枚以上。CD、LP、再発、国別…キリがないです。

20021206

Servants / The Sun, A Small Star Meredith
servants

アルバム1枚とシングルを何枚かリリースしています。時期によってメンバーが違って、Philip Kingが在籍していたHead時代が特によいです。A-1は代表曲で適度にひねくれたメロディとゲストによるヴァイオリン、間奏のギターフレーズと完璧な仕上がり。その他もほのぼの感がある佳曲。Go Betweensと比較されることもあるけど、この時代は完全に彼らの方が上ですね。

20021204

Bloody Marys / Paris Party Hour
bloody marys

ブリストルのバンドである程度しか知りません。一部で人気のバンド。知る限りこれの他に2枚のシングルがあります。ジャケットのセンスのなさとは裏腹にサウンドはひたすらキャッチー。 Ugly man系のヴォーカルにメロディはBrilliant Cornersに近い雰囲気。まぁしょぼいですけど、一度聴いたらメロディを覚えちゃうような。「これぞギターポップ!」

20021201

Hepburns / Goalmouth Incident
hepburns

小気味よいギターカッティングとさりげなく入るピアノ。特にA面の2曲"Made Up"と"The World Is"がよいですね。キラメキ度、高めです。ネオアコCD-Rを作る時に彼らの曲はいつもどちらにしようか悩んでしまう程、甲乙つけ難い私的名曲。アルバム未収録ですが、国内版CDにはボーナストラックとして本12"の曲はすべて入ってます。長い沈黙を破って新作をリリースしましたが、アレどうなんでしょうね。ノーコメント…

A2. The World Is
20021129

Deep Season / Looney Tunes
deep season

Jim Jimineeのメンバーが解散後に組んだバンド。ネオアコを期待して聴くとビックリかもしれませんが、AOR的な要素も取り入れたスケールの大きなロックで、人によってはこちらの方が好きかもしれません。楽曲の出来にムラがあるのが少々残念ですが、アルバムにも収録のB面"In London"という曲が地味ながら素晴らしいです。

B1. In London
20021128

Wind / Living in a New World
wind

Wall of Orchidsなど数々の伝説のバンドを組んだLane Steinbergによる初期のバンドがこのWindです。他にもう1枚LPがあるようですがそれは未聴。60年代のハーモニーポップの影響をモロに感じさせる音。予備知識なしで聴いたらとても80年代の作品とは思えない、何のひねりもない60sそのままですが、ストレートに愛情が伝わって来て、とても共感できます。

20021126

One Night Suzan / Don't Let Them Kill Our Taste
one night suzan

Croonerの前身としても有名なバンド。当時はギターだけでヴォーカルは別の人です。Shelflifeのコンピなどでもいくつかの音源が聴けますが、本作に収録の"It Is True"が一番好きです。ゆったりとしたところからだんだんと盛り上がっていって最後はキラキラギターが鳴り響くあの瞬間はいつ聴いても胸一杯です。地味ながら素晴らしい曲を書く人ですね。

20021124