Review | レビュー15


Painted Word / Universal
painted word

自主制作の2nd。ネオアコ・ギターポップ系のCDとしては最レア盤の1つ。1stの10倍は見かけません。良い意味で商業ネオアコだった1stと比べるとずっとAOR的なアプローチで、楽曲自体が随分と洗練されています。初期シングル"Worldwide"に見られるような派手なアレンジは少ないですが、アルバム水準としては断然こっち。Danny Wilsonの名曲"Second Summer of Love"のイントロのキラキラ感に終始包まれているような"Life"という曲が特に素晴らしいです。

20040531

Naive / Carry on
naive

Gangwayと同じレーベル、Irmgardzからのリリース。実はかなりリリースがあるらしいですが、僕は初期の数枚しか持ってないので後期は知りません。1stアルバムにも収録された表題曲は、初期Gangwayを彷彿させる性急感のある音ですが、やはり人気のA2、"A Final Kiss"がダントツに良いです。これ一曲でアルバムより価値有り。ピアノを基調に、シンプルで切ない音。最後の消え入りそうなラララコーラスが大好きで、落ち着けなくて眠れない時に一人で聴きたい曲です。

20040528

Boy Hairdressers / Golden Shower
boy hairdressers

天気の良い日にTeenage Fanclubを聴きながら出掛けるのが好きでした。僕は初期の作品よりもSong From Northen Britain辺りの時代が好き。前身になるこのバンドも、初期のTeenageよりは今の方が近いような気もします。演奏下手だけど、「音楽が好きです」って初期衝動が伝わってきて、たまに引っ張り出して聴きたくなります。Teenageのファンの人は賛否両論かも知れないけど、ソフトロックとして捕えてあげると結構良い作品。B1とか最近、自分内で再評価してます。

20040525

That Corporate Feeling / The Rain Has Gone
that corporate feeling

ボッサの要素を持ったネオアコって大好き。恐らくこれ1枚のみで、比較もされますがBob Hopeよりずっと見かけない作品。内容もそれに負けない素晴らしさ。申し訳ない程度なアコギのかき鳴らし具合、頼り無い男ボーカルの掛け合いとサビでのチュッチュッコーラス、曲間でのチープなホーンと良い意味でインディーポップの集大成。こんなバンドがたくさんいたら、きっと今でも新譜を買い続けたのかなとも思います。ゆったりとしたB面も切なくて素晴らしい出来です。

20040517

Newpolitans / Holding on My Hand
newpolitans

いつだったか忘れたけど、日本のレコ屋で捨値で拾った7"。多分コメント買い。Newcoloursっぽいボーカルに緩いメロディ、そこにチープなホーンが終始入り乱れるなかなかの良盤。ギターポップ寄りなLarksとも言えるかも。オブスキュアなネオアコ好きには結構グッとくるものがあると思います。Edibleレコード(恐らく自主制作)の001番で明記ないけど、恐らく80年代作。Googleで検索しても全くヒットしないので何も分かりません。何か知ってる方、こっそりお願いします。

20040513

Eryr Wen / Manamanamwnci
eryr wen

ジャケは最悪だけど内容は素晴らしい1枚。アルバムで考えるとかなり水準高いです。モッド・パワーポップ周辺の方が人気のある作品かも知れませんが、時折見せるどこか憎めないおとぼけ感、60sを下地にしたと思われる甘酸っぱいメロディーはネオアコ好きにもきっと受け入れられると思います。1曲目なんてかなりHit Paradeだし、個人的にはハイライトな2曲目はキラキラしたイントロ、柔らかいメロディーに優しいコーラスで誰が聞いても良いと思うのですが…。

20040509

Dawn Chorus and the Bluetits / I'm Going Down
dawn chorus

どの作品もA面にカバー曲が入る事で有名なバンド。原曲に忠実な物から、全然違うアレンジまで。これはB.Springteenのカバー。基本路線がエレポップ風のギターポップに可愛らしいコーラス・ワークで、どれも安心して聴ける内容ですが、他作品も含めてもう一つパンチが欲しい気もします。個性的だけど、あまりどの作品も変わり映えしないような。作品毎に全然違うジャケットは大好きなのですが…。

20040504

Jane Kelly Williams / What If
jane kelly williams

彼女はシングル何枚出してるのでしょうか?Crepusculeの中でもとても大切な人。タイトル曲は1stアルバムの冒頭を飾ったお馴染みの曲です。澄んだスキャットと無垢で伸びやかな歌声が印象的なこの曲でヤラれた人(僕もそうですが)多いと思います。客観的にはこの曲が1番だと思いますが、アルバム未収の"His Eyes"がこれまた負けず劣らず。アコギ主体のシンプルな構成が返って歌声のよさを引き出していて、一人で聞くと切なくて落ち込みます。

20040502

Bardots / Shine! / Split
bardots

極地的にちょっとだけ人気の12"。高くないけど案外と見つかりません。BardotsとShine!の2バンドが2曲づつ収録された作品。どっちが好きか意見が分かれる所ですが、僕はBardots派。1曲目はSarah好きだったら絶対OKなキラキラ度100%の切ないメロディ。Apartmentsっぽいボーカも良いです。ただし2曲目は駄目マンチェで聴く価値無しなのが欠点。Shine!の方はマンチェ好きなら結構グッと来る物があると思います。トータルではこっちの方が人気ありますよね。

20040427

Jensen / One Fine Day
jensen

ネオアコ然とした初期の切羽詰った感じ、伸びやかなボーカルが心地よい中期、打ち込みに傾倒していく後期と、作品毎に様々な変化を見せたGangway。中期までは本当に大好きでした。末期はあまり聴いてないけど、解散後のJensenのソロ作は軽い打ち込みをベースにしながらも歌重視のシンプルな作品で愛聴してます。Happy Ever Afterの頃をソウル寄りにしつつもあくまで爽やかで少しだけ切なくて。春がとても似合う音だと思います。

20040422