Review | レビュー02


Honest Johns / Tell Me About Your Childhood E.P.
honest jones

Firestation towerのLeamington Spaに本EP未収録曲が収録されていますが、彼らの魅力は何と言ってもA1で代表されるようなハーモニカ。マイナー路に女性コーラスが絡むと、そこはジャケットそのままの牧歌的風景。バンド名であるHonest Johnsって人物名だと思ってたらそんな人居ないんですね。ソロだと思ったら裏ジャケットには仲良く4人で写ってるし。Phil WilsonとかPeter Astorが好きな人にお勧めです。

20030111

Even as We Speak / Blue Eyes Deceiving Me
even as we speak

Sarahでのラストシングル。同レーベルでも異色の存在で、それは単にオーストラリア出身なのもあるかも知れませんが、良い意味で垢抜けてないのが魅力です。本作は全曲アルバム未収録で、クラブ映えもするジャジーだけど可愛い"Air"、疾走感あるお馴染みの"Getting Faster"にメロウな感じの表題曲と全てが傑作。アルバムもSarahの編集盤の中で最も価値のある1枚で、音楽的懐の深さと、彼らがかなりのポップ・フリークである事がよく分かります。

20030110

Miracle Mile / Bicycle Thieves
miracle mile

その知名度とは反比例して、90年代ネオアコとしては屈指のバンドだと思います。ハートウォーミングな歌声に、アコギ、キーボードのアレンジは完成度かなり高め。Playing at Trainsがアルバム作ったらこんな感じ?とか一人でワクワクしてしまいました。現在4枚のアルバムを出していて(本作が恐らく2nd)、少し前に出た最新作も同時期に出されたKing of Convenienceを軽く凌駕する名盤。中期Prefab Sprout好きにもお勧めです。

20030106

Anthony Adverse & King of Luxembourg / Split
anthony adverse

確かElでは唯一のSplit(だった気がします)。このEPに関してはA面しか殆ど掛けません。B面が悪い訳では無いんですが…以下、割愛。Monochrome Setによる原曲も好きだけど、華やかでスピード感増のこちらのカバーの方が大好き。彼女の作品で最も良い曲の1つ。少なくてもこのEPの2曲で2ndアルバムよりは価値があると思うし。初期の華やかな作品はいかにもELって感じでいつ聴いても楽しい気分にさせてくれます。

20030104

This Year's Blonde / Platinum Pop
this year's blonde

どうでも良い事かも知れませんが、このレコードってジャケ無しが多くないですか?例の如く我が家にはそれぞれあります。ちょっとバブリーなA面はモロに80年代ポップで好みが分かれそうですが、お洒落系ボッサのB面が最高です。フルート、ピアノの使い方とかカッコ良過ぎ。眩しいくらいに輝いていて、暑苦しくなるちょうど一歩手前みたいな。それでいて少し切ない感じがたまらないです。

20021228

Blossom Dearie / Give Him the Ooh-La-La
blossom dearie

静かにピアノを弾きながら、ささやくように歌われる作品。シャンソンが良く似合う小鳥のさえずりのような歌声に、あくまで控えめで軽快なスウィング感。可愛らしいヴォーカルスタイルはどの時代でも変わらないですが、トータルとしての選曲で本作が1番好きです。脱力感を促す?感じで、休日の静かな昼下がりにヴォリューム控えめで優雅に聞きたい感じ。この音に身を委ねると何もしたくなくなります。

20021226

Les Baxter / Confetti
les baxter

とにかくこのジャケットですね。ドリーミーなヨーロッパ名曲集。ただ、あくまでハリウッド・メイドの無国籍な雰囲気です。煌びやかなサウンドに素晴らしいオーケストラ&コーラスワーク。今とは完全に異世界の古き良き時代を連想させてくれます。キラキラしていて、空気がピンと張り詰めるような感じ。やはり冬が良く似合うレコードだと思います。口笛モノはいつ聴いてもウキウキさせられます。

20021223

Gordon the Moron / Sold on You
gordon the moron

数々の変名ユニットを持つGraham Fellowsの79年作。他の作品で見せるオトボケ感は稀薄で、爽やかなハーモニーは完全なるソフトロック。彼の作品はどれも遊び心がある可愛らしい曲ばかりで、思わず笑顔になってしまいます。年代のせいもあってなかなか見かけない1枚ですが、Jilted John名義の再発CDにあっさり収録されています。可愛らしいピアノ を基調に、もっと弾けた感じの作風でそちらもかなりオススメ。

20021220

Dubious Brothers / The Foresight Saga
dubious brothers

Elに楽曲を提供していた事でも知られるMontyのバンド。実際にElのバンド群が好きな人なら直球ど真中な作品です。遊び心溢れるバラエティーに富んだ楽曲の数々。ほのぼのとしたソフトロック的要素がベースだと思いますが、スリリングなスパイ映画風の曲から、サンバっぽい曲があったりと何度聴いても飽きさせません。随所に入るホーンやピアノの使い方も完璧。ある種ポップスの1つの理想系な気がします。

20021218

Chesterfields / Ask Johnny Dee
chesterfields

「パーパパーパパパー」でもお馴染みの彼らの代表曲。ギターポップクラシックとも言えるキャッチャーで軽快なメロディと、皮肉タップリの歌詞が印象的なナンバー。やはり英国ならではだと思います。あまりアルバムは聴かなくなっちゃいましたが、この曲だけはたまに無性に聴きたくなる時があります。初期のSubwayを代表するバンドですね。

20021217